ロシア:メチェル社情報

掲載日:2017年5月11日

4月26日の現地報道によれば、メチェル社コルジョフ社長は、2017年は昨年と同レベル、約2,300万tの石炭採掘を計画していると述べた。また今年中に機械(採掘・運搬設備等)を新しく交換し、2018年には採掘量が増加に向かう見込みであるとした。エリガ炭鉱での石炭採掘量は、今年450万t、2018年約520万tの計画。

同社長は、現在メチェル社が採掘する石炭のうち、およそ50%が長期契約、50%がスポット契約により販売されており、これにより、価格に応じてスポットでの輸出を増減させる柔軟な対応が可能となっている、と述べた。

昨年500万tだった中国への輸出に関しては、今年500~550万tとなる可能性がある、とした。4月27日の現地報道によれば、メチェル社が2016年の業績を発表、国際会計基準で「売上高:2,760億RUB、EBITA(税引利益+法人税等+支払利息+減価償却費):662億RUB、純利益:71億RUB」。昨年は1,152億RUBの損失を計上しており、利益が出たのは2011年以来初めてである。

昨年同社は、債務のうち76%に関して、返済を2022年まで延期する再編について債権者と合意することができた。同社債務の71%は、国営銀行(VTB銀行、Gazprombank、Sberbank)に対するもので、再編後の利率を、政策金利+1.5%(RUB建て債務)、及び3ヶ月LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)+7%(USD建て債務)とすることで合意したとしている。同社債務の67%はRUB建て、27%がUSD建て、残りがEUR建てとなっている。

同社債務の16%(約10億USD)は、銀行シンジケートに対するもので、コルジョフ社長によれば、5月にも債務再編に関して交渉を行う予定であるが、今のところ交渉プロセスはかなり厳しいとのこと。2017年2月にシンジケートローンの参加銀行複数が、ロンドン国際仲裁裁判所に14件の仲裁申し立てを行っている。

Aton社アナリストは、原料炭価格が150~200USD/tの場合、メチェル社は債務の利息を支払うことができ、元本返済を開始することさえ可能となるため、資産売却の緊急性はなく、近い将来資産売却が成立する可能性はあまり高くないとしている。

(モスクワ事務所 屋敷 真理子)

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