豪州:Loy Yang B褐炭火力売却に対する入札は中国の国営企業がリード

掲載日:2017年10月12日

10月5日付けの地元紙によれば、Loy Yang B褐炭火力発電所(VIC州)の売却に対する最終入札が行われてから3週間が近づくが、中国の国営のChina Resources社が先頭を走っている状況にある。China Resources社はDeutsche Bankをアドバイザー企業に据えて同発電所の入札に応札しており、応札額は11~12億AUDとみられている。当初の予測では、同発電所の価格は最高でも10億AUDと見積もられていたが、これを上回り、競争相手のAlinta Energy社とDelta Electricity社の応札額も上回っている。
 
なお、地元紙は、China Resources社の契約又は優先交渉権の獲得が遅延しているのは外国投資審査委員会(FIRB)の認可に係る問題があると見ている。これは外国政府が保有する企業がエネルギー資産を買収する場合は厳格な審査が行われるためである。また、China Resources社が豪州で発電所を運転した経験がないことも要因であると見ている。しかし同紙は、2016年に行われた配電公社のAusgrid社の経営権の入札の際に中国国営のChina State Grid社と香港のCKI社が応札に不適格な企業とされたことを例に挙げつつ、Loy Yang B発電所についてはAusgrid社ほど重要なインフラ資産とは見なされないだろうとする見解も示している。そして、むしろ政府の関心は、同発電所が寿命を迎える2040年代末までは運転を継続することをコミットしてくれるかどうかにあるだろうと報じている。
 
なお現在の同発電所のオーナーであるフランスのEngie社は石炭火力から撤退することを約束しており、既にHazelwood発電所(VIC州)は廃止している。

(シドニー事務所 山下宜範)

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