豪州:Wiggins Island石炭輸出ターミナルの持続性に疑義

掲載日:2018年1月11日

11月16日付けの地元紙によれば、Wiggins Island石炭輸出ターミナル(WICET)は、2018年9月末を返済期限とする35億AUDの負債を抱えており、この借り換えを行うことが出来なければ事業の持続性が疑わしいものになる。またWICETが抱える負債総額は48億AUDであり、資産総額の38億AUDを10億AUDも上回っている。

WICETに融資をしているのは豪州のCBA、ANZ、NAB等の銀行及びその他の銀行である。最大の貸し手はCBAであり融資額は2億8,200万USDである。この他、China Development Bank(中国国家開発銀行)が2億USD。Korea Development bank(韓国産業銀行)が2億USD、ANZは1億8,800万USDを融資している。

WICETからの石炭の輸出は2015年初めの開業以降、予想を下回る量になっており、負債の返済が困難になって来ている。また、WICETのオーナーのうち、Bandanna Energy社、Cockatoo Coal社及びCaledon Coal社は管財人の管理下に入っており、このためGlencore、Wesfarmers Curragh社等の残りのオーナーたちはターミナルの余剰のキャパシティを吸収しなければならないという圧力にさらされている。

WICETは年間2,700万tの石炭の輸出能力を持つが、実際には年間1,600万t分の契約しかない。収入については2016/17年度は前年度から1億3,970万AUD増加して3億8,190万AUDになったが、WICETの建設に係る3億7,180万AUDの返済で相殺された。2016/17年度の損益については5,030万AUDの税引き後の純損失を計上、前年度は3億1,440万AUDの純損失を計上していた。

(シドニー事務所 山下宜範)

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