ロシア:エレゲスト~クィズィル~クラギノ鉄道支線建設計画

掲載日:2018年1月18日

12月4日の現地報道によれば、エレゲスト~クィズィル~クラギノ鉄道支線建設プロジェクトに関するコンセッション契約について、ロシア政府ドヴォルコヴィッチ副首相のもとで行われた会議で合意に達したとのこと。総延長410kmの鉄道支線建設費用は1,924億RUBの見込みで、TEPK Kyzyl-Kuragino社が建設する。同社のシェアは、Tuva Energy & Industrial Corporation (TEPK)社と、Lider社(非政府系年金の運用会社)が、47.5%ずつ保有し、それぞれが289億RUBずつ資金を投じる。また後者は総額1,346億RUBのプロジェクト債を組成する(償還期間:15年、期待収益:インフレ率+4%)。TEPK Kyzyl-Kuragino社シェアの残り5%はロシア鉄道が保有し、鉄道支線の設計を支援し、技術面を管轄する。

同コンセッション契約では、国はコンセッショネアに対して、最低収益を保証し、年間業績でその収益に至らない場合には、政府予算から補填をすることとされている。現時点のファイナンスモデルでは、エレゲスト炭鉱からの石炭輸送のみを考慮しているが、同鉄道支線の近隣には、Severstal社、Evvraz社、En+社の炭鉱も存在する。

国家としての財務リスクは、コンセッション契約が破棄された場合に、国家が債権者返済義務を負うことにあるとの見方がある。この場合、国家は1、2年でプロジェクト債を買い戻し、償還しなければならない。TEPK社は289億RUBを失い、鉄道支線の利用権は国に移行する。

コンセッション契約は、TEPK社が、1,308億を投じて建設する予定の選炭工場(処理能力:年間1,500万t)を鉄道支線建設と同時期に完工しない場合、破棄される。また国家がコンセッショネアに対して2回以上最低収益の補填を行うことになった場合にも、国家側のイニシアチブで破棄されうる。

(モスクワ事務所 屋敷 真理子)

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