ベトナム:クリーンエネルギーへの移行にて水資源での協力高まる

掲載日:2018年2月1日

1月17日付けの地元報道によると、メコンデルタ地域での水源管理は、エネルギー関係が優位を占めている。カンボジアでは、高価な軽油・電力輸入の代わりに、国内生産の水力発電が優先されている。ラオスでは、外国からダム建設への投資を受け入れ、近隣国(タイが最大市場)への過剰電力輸出にて収益を上げることが優先されている。ベトナムでは、水力発電は潜在能力の大部分を建設済みであり、2030年までにエネルギー需要の3倍増、経済的に重要なメコンデルタ地域での上流域ダムによる影響からの保護対応が優先されている。

カンボジア、ラオス、ベトナムが、再生可能エネルギー発電と送電技術を採用すると、社会・環境・政策リスクが極端に低くなり、エネルギーの安全保障を確保できる。

太陽光発電・風力発電の価格は、世界的に低下しており、再生可能エネルギーは価格競争力が出てきている。太陽光発電所・風力発電所の建設期間は1年以下、大規模水力発電ダムの建設期間は10年間。よって、太陽光発電・風力発電は、速やかな展開にて電力供給不足を緩和し、辺境地の電化を加速できる。

アジア開発銀行によると、地域のエネルギー網整備にて、メコン流域国は、過剰な発電能力建設の代わりに、各国間のエネルギー取引にて最大需要電力・予備電力に対応できる。

ベトナムは、既にラオスとは2030年までの5,000 MW電力購入の覚書(MOU)を締結しているが、現在の輸入電力は1,000 MW以下である。電力3倍増計画にも拘らず、ベトナムの電力開発計画Ⅶでは、輸入電力は少ないままである。ベトナムでは、都市化・工業化にて増大する電力需要に対応するために、石炭輸入か電力輸入かの選択が必要である。もし、ベトナムが電力購入量を2倍の10,000 MWにすると、どの形態の電力を購入するかの選択肢が出てくる。例えば、ベトナムはメコンデルタへの環境影響が最も小さい水力発電ダムか、太陽光発電所・風力発電所との条件付きで電力購入契約を締結することが出来る。

(石炭開発部 辻  誠)

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