豪州:Liddell石炭火力の閉鎖で20万世帯が停電の危機に

掲載日:2018年4月5日

3月23日、豪州エネルギー市場オペレーター(電力・ガス市場及び系統の運用機関:AEMO)は、2022年に予定されるAGL社のLiddell石炭火力発電所の閉鎖によって、NSW州の20万世帯が停電の危機にさらされる、との見解をJosh Frydenbergエネルギー大臣に提出した。Liddell発電所の出力は1,800MWであり、NSW州の電力需要の10%以上を賄っている。
 
AEMOによれば、AGL社ではLiddell発電所が閉鎖される2022年までに、リプレースとしてガスタービンや再生可能エネルギー等による新たな発電設備を設ける予定であるが、現在コミット段階にあるのはBayswater石炭火力発電所のアップグレードによる100MWの出力の追加のみである。
 
AEMOでは、Liddell発電所の閉鎖により、常時利用が可能(dispatchable)で柔軟な電源が850MW不足すると予測し、20万世帯において3年毎に5時間の停電が発生するリスクに直面すると述べ、Frydenbergエネルギー大臣に対して850MWの不足分の埋め合わせをするよう勧告している。

(シドニー事務所 山下宜範)

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