豪州:Alinta社、閉鎖予定のLiddell石炭火力発電所の買収に動く模様

掲載日:2018年4月12日

4月4日付けの地元紙によれば、Alinta Energy社は、AGL社が操業する出力1,800MWのLiddell石炭火力発電所(NSW州)の買収に向けて動いている。Alinta社は豪州製造業協会(Manufacturing Australia)と提携して、同発電所を10億AUDで買収すると共に、現段階では2022年での閉鎖が予定される同発電所の操業を7年間延長することを考えている。

2018年3月には、豪州エネルギー市場オペレーター(電力・ガス市場及び系統の運用機関:AEMO)が、Liddell発電所の閉鎖後にNSW州が電力不足に陥るリスクがあると指摘していた。Liddell発電所はNSW州の電力需要の10%以上を賄っている。

連邦政府のTurnbull首相はAlinta社によるLiddell発電所の買収の動きを歓迎している。同首相は、これまでAGL社に対してLiddell発電所の操業期間を2022年から2027年まで5年間延長するよう求めてきた。同首相はLiddell発電所の閉鎖により、Snowy 2.0揚水発電所の運転開始が見込まれる2024/25年度までの間、常時利用が可能(dispatchable)な電力が不足すると述べてきた。同首相は前日(4月3日)にもAGL社の会長と再度会談しLiddell発電所の操業の延長や売却を要請した模様である。

Alinta社は、豪州の電力・ガス企業であるが、現在は香港のChow Tai Fook(周大福)社の傘下となっている。2018年1月には11億AUDの支払により、Engie社及び三井物産からのLoy Yang B褐炭火力発電所(VIC州)の買収を完了させている。


(シドニー事務所 山下宜範)

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