米国:環境保護庁、Obama大統領時代の水銀汚染規制を緩和する計画を推し進める

掲載日:2018年10月11日

10月1日の現地報道によると、同日、環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)は声明を発表し、石炭火力発電所から排出される水銀汚染と有毒ガスによる空気汚染を制限するために設けられた、Obama大統領時代の主要な石炭規制の一つを緩和する提案を行ったと述べた。

大統領府の財務・総務部は、EPAから2011年の水銀および有毒ガス排出規制の緩和に関する提案を受け、規制の変更に関して審議を開始した。

EPAは規制の変更を提案するとともに、業績不振に苦しむ石炭産業を支援することを明確に打ち出した計画に関してパブリックコメントを募集している。Obama前大統領が署名した気候変動対策構想であるClean Power Planは、石炭火力から排出される二酸化炭素を標的としたものである。従来の規制をより緩やかな規制に置き換えて発電機の更新に対する投資を推奨することにより、発電効率を高めて温室効果ガスを削減し、また長い期間発電機を使用できるようにすることを意図している。

水銀についてはあまり知られていないが、これまでの排出規制の中で最も対策に費用を要すると考えられており、石炭火力発電産業はすでに基準を満たすために180億USDを費やしているとEPAは述べた。

州政府はこれらの投資と、法規制に基づいて空気汚染抑制目標を設定してきた。しかしながら石炭産業はこれらの規制が米国における多数の石炭火力発電を閉鎖に追い込むとして批難している。EPAは法規制全部を取り消そうとはしていない。水銀は特に子供および胎児の神経系を害する神経毒の一つである。しかしEPAは法規制を緩和する法的根拠を提供し、また法の費用対効果の計算方式変更を提案することで、その他の空気汚染関連規制についても同様に緩和しようとしている。

(石炭開発部 弘中 孝宜)

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