米国:Trump大統領がエネルギー擁護派を指名

掲載日:2018年10月11日

10月3日の現地報道によると、同日、Trump大統領が米国エネルギー省政策局長のBernard McNamee氏を空きのあった連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission:FERC)の委員に指名した。

利益の出ていない石炭火力及び原子力発電に補助金を出そうとするTrump大統領案はこれまで同委員会によって棄却されてきた。長い間ささやかれてきた人事異動は、これまで大統領案に反対してきた者を同案の起草に関わった者にすげ替えるものだった。

FERCは電力卸売市場を監視し、各州間にまたがるガス、石油パイプライン設置の審議を行う独立規制機関である。

エネルギー庁長官Rick Perry氏は90日分の燃料を石炭火力発電所と原子力発電所内に備蓄できるよう特別な補助金を提供する提案を行ったが、今年1月FERCは同提案を全会一致で否決していた。大統領に指名を受けたMcNamee氏は同案の起草と米国下院への売り込みを手伝っていた。

McNamee氏に代わられ委員を辞める共和党のRobert Powelson氏は、同補助金案が資源の低コスト化に貢献してきた競争原理のはたらく電力市場を破壊し、結果的に電力価格を押し上げるものとして猛烈に反対していた。

米国エネルギー省はTrump大統領の命令に従い、FERCで審議される新しい案を検討している。新しい案は、送電網にとって重要だとみなされた石炭火力及び原子力発電所リストから電力を購入することを電力卸売り業者に対して安全保障を盾にして強制するものである。

McNamee氏がFERCに参加することは上院議会に承認されるだろう。彼は2人の共和党員Chairman Kevin McIntyre氏とNeal Chatterjee氏および2人の民主党員Cheryl LaFleur氏とRichard Glick氏がいる委員会に入ることになる。

McNamee氏の支持者はMcNamee氏が自由市場主義の信奉者であり他のエネルギー源に対して石炭や原子力発電所を優遇するような補助金を嫌うだろうと述べている。一方、McNamee氏に懐疑的な人々は彼がPerry氏の計画起案を手伝い、下院議会の証言で同案を擁護したと指摘している。

(石炭開発部 弘中 孝宜)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ