豪州:IPCCの報告には束縛されない:連邦首相

掲載日:2018年10月11日

10月8日付けの地元紙は、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、気温上昇を産業革命前のレベルから1.5度に抑えるためには、石炭火力による発電を終了させなければならない等の報告を行ったことに対する首相や閣僚及び野党の反応を報じている。

地元紙によれば、連邦のScott Morrison首相は、ラジオ番組において、「豪州はパリ協定に残り続ける」とし、「これは電力料金には影響しない」と述べた。その上で、同首相は、「IPCCの報告書には束縛されない」と述べた。Josh Frydenberg財務大臣は、「もし我々のエネルギーシステムから石炭を除いてしまえば、東海岸の電気は消えてしまう」と述べた。また、IPCCの報告書においては、気温が2度上昇すればサンゴは99%以上が死滅し、1.5度の上昇では一部が生き残る状況になるとされたが、同大臣は、「政府はグレートバリアリーフの保護のために4億4,400万AUDを拠出している」と述べた。この資金拠出を巡っては、手続きが不透明だったとして野党から批判されているが、同大臣は改めて正当性を主張した。また、Melissa Price環境大臣も、「IPCCの報告は政策立案者に対する通知であり指令ではない」と述べた。一方、野党・労働党のBill Shorten党首は、「豪州のエネルギーミックスにおいて再生可能エネルギーが大部を占めることを確実にする必要がある」と述べた。ただしこれは、「化石燃料を無くしてしまうことを意味するものではない」とも付け加えている。

(シドニー事務所 山下宜範)

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