ロシア:ロシア北部石炭関係港湾インフラ発展プロジェクト状況

掲載日:2018年11月1日

9月27日の現地報道によれば、ムルマンスクでロシア上院の国際問題委員会と、連邦構築・地方政策・地方自治・北部問題委員会による共同出張会議が行われた。同会議の資料に紹介されたという2026年までのロシア北部で実現中の種々の港湾インフラ発展プロジェクトで、石炭に関わるものは次の通り。

(1) ディクソン港:石炭ターミナルChaika
2016~2021年にかけてVostokUgol社傘下の北極鉱山会社のイニシアチブにより、ディクソン港に、タイムィールのLemberova river鉱区から石炭を搬出するための石炭ターミナルChaikaが建設される。同プロジェクトは民間投資で実現される予定で、総額185.8億RUB。現在ターミナルの設計中で、積み出し能力は第一段階で500万トン、第2段階で1,000万トンの予定。

(2) インディガ貨物港
ネネツ自治管区ではネネツ石油会社がインディガ村近くに2,913億RUBをかけて貨物港を建設する計画だが、その時期及び資金源については未定。同港の積み出し能力は、原油、LNG、石炭等、様々な積荷を合わせて年間4,040万トン。

(3) ムルマンスク輸送網プロジェクト
Lavna石炭ターミナルを含むムルマンスク輸送網プロジェクトは、2024年までに実現される計画。総費用は1,393億RUBで、連邦予算、及び民間投資でまかなわれる。同プロジェクトにより、年間1,800万トンの通年操業可能なハブとしての深海港が生まれる。

(4) ムルマンスク海洋商業港
SUEK傘下のムルマンスク海洋商業港が、ムルマンスク港内で2013年から総額17億7,200万RUBをかけて第2貨物地区の改修を行っている。これにより、同社の石炭積み出し能力は、年間200万トン増加する。

(5) ペヴェク海洋港
2015年以降、連邦予算7.7億RUBをかけて、石炭その他を扱うペヴェク海洋港(チュコト自治管区)の埠頭を改修中。

(6) アリナイ石炭専用ターミナル
Beringtransugol社は、2014~2025年にかけて、アリナイ入江(チュコト自治管区)に石炭専用ターミナルを建設する意向。年間1,000万トンの積み出し能力を持ち、建設費用は229億RUBとの試算。

(7) ベーリング港改修
主に石炭を積み出すベーリング海北部のベーリング港で、2018~2020年にかけて3つの埠頭を改修する計画。試算によれば費用は12.5億RUB。今のところ資金源は確定していない。

(8) アルハンゲリスク海洋港
Arctic Transport Industrial Hub Arkhangelsk社のイニシアチブで、アルハンゲリスク海洋港に、新規の深海地区を建設する計画。今のところ時期及び資金源は明確でない。試算によれば、1,511億RUBのプロジェクト。

その他、石炭以外のプロジェクトとして、ムルマンスク港第3貨物地区の設備改修、サベッタ海洋港建設、ドゥジンカ港石油ターミナルTanarau建設等がある。

(モスクワ事務所 屋敷 真理子)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ