米国:Peabody Energy社 North Goonyella炭鉱火災による検討課題を収益報告書にて報告

掲載日:2018年12月6日

11月27日付の地元メディアによると、米国Missouri州St. Louisに本拠を置く石炭会社Peabody Energy社は米国と豪州に合わせて26の炭鉱を所有するなど世界最大の石炭会社として事業を拡大してきた。しかし、経営悪化により、2016年4月に連邦破産法第11条を連邦破産裁判所に申請している。会社更生手続きの適用申請以来、同社は企業再建に向け、自社株買いと投資家への増配を行ってきた。

Peabody Energy社が権益を保有するNorth Goonyella炭鉱は高品質の原料炭を産出し、2017年の生産量は290万トンであった。

しかし、9月27日に同炭鉱にて発生した火災が報じられると、Peabody Energy社の株価は1日で41.18USDから35.64USDまで下落した。

Peabody Energy社の最近の収益報告書によると、North Goonyella炭鉱火災による損失の程度と回復状況について、次の通り報告している。

検討事項

・密閉された第9 North パネル区域に放棄された長壁式採炭払いにおける天盤支保のシールド枠78枠分と付帯する石炭採掘機械・石炭運搬設備を含めた設備損失は4,930万USD

・請求後のNorth Goonyella炭鉱の残存簿価は2億8,400万USD

・第4四半期、坑内維持コストは概算1,500~2,000 USD、その他、坑内火災発生パネルの密閉・監視・設計コストは2,000~2,500 USD

・会社は債権者に、保険制限額は1億2,500万USD(控除額5,000万USD)である旨を報告

・North Goonyella炭鉱の石炭は通常、高品位原料炭の基準価格で販売されている。火災事故以前の2018年度のコストはショートトンあたり110USDと予想される

・Peabody Energy社は顧客に今後の各月の出荷について不可抗力を宣言

Peabody Energy社は時価総額約40億4千万USDの小型株の会社であり、数千万USD規模の惨事は同企業の経営に大打撃を与える。会社はこれまでのところ安全を最優先とし、炭鉱の復旧を順調に進めており、並行して段階的な進捗状況を発表している。

(石炭開発部 佐藤 譲)

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