インドネシア:インドネシア石炭鉱業協会 2019年の石炭産業成長は難しいと予測

掲載日:2019年1月10日

2018年12月19日付けの地元報道によると、過去 20年間、石炭産業の成長は速く、国家収入の主要分野の一つになっているが、2019年は、石炭分野の生産と投資は世界的な不確実性と不明瞭な政策の中、成長は困難だと予測されている。

インドネシア石炭鉱業協会(ICMA)の会長は、石炭鉱業事業契約(PKP2B)から特別鉱業事業許可(IUPK)への転換には、確かな法的根拠はないと指摘した。同会長は、契約延長や契約形態の転換に係る不明瞭な法令が不確実性を引き起こし、2019年の生産活動を不活発にする可能性があるとした。更に2019年から2026年の間に契約満了となる第1世代のPKP2Bが8件あり、そのうちの多くが大手企業(PT Kaltim Prima Coal社2021年12月31日、PT Adaro Indonesia社2022年10月1日、PT Kideco Jaya Agung社2023年3月13日、PT Berau Coal社2025年4月26日)である。その他は、PT Arutmin Indonesia社2020年11月1日、PT Multi Harapan Utama社2022年4月1日、PT Kendilo Coal Indonesia社2021年9月13日、PT Tanito Harum社2019年1月14日となっている。

インドネシアは世界最大の石炭生産国・輸出国の一つとして、石炭の経済に対する貢献から恩恵を受けることができ、石炭は政府非課税収入(PNBP)も生み出している。エネルギー・鉱物資源省(MEMR)のデータでは、2018年12月中旬までの石炭・鉱物分野からのPNBPは46.6兆Rp(2018年国家予算での目標額は32兆Rp)と予算以上の増収となっており、PNBPの70%は石炭分野、30%は鉱物分野から徴収されている。

現在国内火力発電所の66%は石炭火力発電所であり国内向けの石炭供給量は、今後5年間で大幅に増加し、2015年70.8百万トン、2020年177.5百万トンと予測されている。

商工会議所(Kadin)の副会長は、我が国における石炭の将来性は依然として大きく、エネルギー源として石炭の開発・利用を将来的にも発展させることができるように、適切な政策や規制による支援を期待すると語った。同副会長によると、天然ガス・地熱などの他の電力源と比較して、石炭は今もなお中心的な国家の電力源であり、電力調達計画(RUPTL)と35,000 MW発電計画の確実性は、地域に対する経済成長のために積極的な多重効果の創出を強化するとのこと。

国際エネルギー機関(IEA)のデータでは、世界の石炭需要は 2022年まで低調で、徐々に減少している中国の石炭需要にも影響を及ぼす。インドネシアは、中国やインドなどの発展途上国市場にとって極めて重要な地理的な位置にある。

エネルギー・鉱物資源省(MEMR)の大臣は、石炭の潜在力により、石炭輸出が石炭・鉱物分野の貿易収支赤字の大部分を補填することができると述べた。同大臣は、2018年は当初の石炭生産割当485百万トンに対し100百万トンの割当追加があったと述べた。しかし現在まで、22~23百万トンが追加されたにすぎない。一方、同大臣は石炭会社に対し、採掘・販売を行うだけではなく付加価値を高めることも求めた。

海事担当調整大臣は、最新のデータではインドネシアの石油・天然ガスおよび石炭の生産量は徐々に減少する傾向にあるが、公共消費は増加し続けていると主張。従って政府は、長期的なエネルギー需要と安全保障について関心を持つ必要があると述べた。

(石炭開発部 辻  誠)

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