豪州:豪州と中国の間における貿易摩擦が鉄鉱石にも波及か、石炭も輸入規制強化のリスク

掲載日:2020年5月21日

5月14日付の地元メディアによると、中国政府が管理する新聞The Global Timesは、同国が豪州産鉄鉱石の輸入に制限を加え、ブラジル産をその代替とする可能性があると報じたことが明らかになった。この背景には、豪州連邦Scott Morrison首相が、中国がCOVID-19流行の発生地であるかを調査するよう世界保健機関(WHO)に要請する意向であると表明したことを契機に、豪州と中国の間に貿易摩擦が生じていることがあるとされている。

中国政府は、反ダンピング税と相殺関税の調査結果を理由に、豪州産大麦に最大80%の関税を課すとの発表を行う予定であるとメディアは報じている。だがUBSのアナリストによると、鉄鉱石に関しては「ブラジルからの鉄鉱石供給は廃滓ダム決壊事故後、COVID-19流行や悪天候などにより同国の鉱業活動に制限が生じていることから生産量の回復に苦しんでおり、中国需要を賄うには十分ではない」という見方等がある。

一方、石炭に関しては、中国は国内において十分な石炭の生産量が見込めるため、同国が2019年に環境面の理由に基づき豪州産石炭の輸入制限を行ったように、再び規制を強化するのではないかとの懸念が鉱業界で生じている。

(シドニー事務所 Whatmore 康子)

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