南アフリカ:電力削減が鉱山会社による投資決定への重荷となる

掲載日:2020年9月17日

9月10日付の現地報道によると、経営難に陥っている国営電力会社Eskomからの電力供給の混乱が増大すると、鉱山会社の投資計画に打撃を与える可能性があると、業界の幹部2人が9日に警告した。Impala Platinum社の最高経営責任者であるNico Muller氏は、プラチナグループメタル(PGM)会議で、COVID-19が注目を集めているが、Eskomの影響はCOVID-19の影響よりもはるかに顕著であると思うと、述べるとともに、同社からの電力供給は、将来の成長に関する決定に重要な役割を果たす、と述べた。

南アフリカの電力の大部分を発電するEskomは、老朽化した石炭火力発電所からの電力供給の維持に長年苦労しており、国の経済成長を鈍化させ、企業マインドを損なう断続的な停電を行ってきた。Eskomは今年2月には、今後18か月の間に停電の可能性が高まったと語っている。

Anglo Americanプラチナ社の最高経営責任者であるNatascha Viljoen氏も講演者の1人であり、電力供給は同社の投資決定の主な原動力ではなかったが、しかし投資意欲を決定し、卑金属の選鉱や採掘した金属に付加価値を付けるプロセスを含む機会を妨げていると述べた 。南アフリカの鉱業は、COVID-19の感染拡大によるロックダウンによる鉱山閉鎖と鉱山労働者の感染で大きな打撃を受けたが、現地通貨安と金属価格の上昇により、生産量の減少の影響が緩和された。水と電力の確保は、投資判断において重要な役割を果たしている、とMuller氏は述べている。

8月には停電が再び始まり、先週Eskomは1日あたりの電力削減量を4,000MWまで上げ、約8時間の削減を余儀なくされるところまで悪化したが、その後、同社は電力削減をより低いレベルに下げた。

財政難のEskomは投資家の信頼を失い、鉱山会社や製錬所などの多くの電力を消費するユーザーは電力が安定供給されず、自家発電の許可を求めることを余儀なくされる。Cyril Ramaphosa大統領は、2019年12月に記録された最悪の停電中にいくつかの鉱山が停止した後、自家発電に関する規制を緩和すると約束している。

(石炭開発部 奥園 昭彦)

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