カナダ:Trudeau首相と気候変動対策で対立していたMorneau連邦財務大臣が辞任

掲載日:2020年10月1日

8月17日の現地報道によると、Justin Trudeau首相とMorneau元連邦財務大臣の間で新型コロナウイルス感染症関連の支出に関する両者の意見の対立があり、翌日、財務大臣が辞任したという。対立の原因は主にグリーンイニシアチブの範囲と規模に関する意見の相違であったという。

Trudeau首相はこれまでも気候変動対策キャンペーンを進めており、2021年の予算には石油依存度の高い経済を化石燃料から引き離すための野心的な計画が必要であると考えており、その一環として最近、Mark Carney元イングランド銀行総裁を非公式な顧問として採用している。

Morneau財務大臣は「我々は財政を管理する必要がある」と述べたが、それは必ずしも人々に人気のある政策ではない。一方で、カナダの財政赤字は、第二次世界大戦以来最大の3,432億カナダドル(2,534億USD)に達すると予測されている。今回、新型コロナウイルス感染症対策はカナダのGDPの約14%が投じられ、更に財政赤字が拡大する見込みとなっており、ある情報筋は、「Morneau財務大臣は巨額の赤字を残したいとは考えていなかった」と述べた。

この報道がなされた翌日の8月18日、Morneau財務大臣はTrudeau首相に財務大臣の辞意を伝え、次回国会議員選にも出馬しない意向を伝えた。Morneau財務大臣は「首相が自身の考えに近く、長期的な視野をもつ財務大臣を迎えることが重要であると思う。それが私が辞任するのを決断した理由だ」と述べた。また、Morneau財務大臣は次期OECD事務総長に立候補する意向を表明した。Morneau氏の後任はChrystia Freeland副首相が兼務する。

(石炭開発部 弘中 孝宜)

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