インド:インドの石炭輸入は回復基調

掲載日:2020年10月22日

10月9日の現地報道によると、インドの石炭輸入は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響で落ち込んでいたが、9月に回復した。インドの9月の石炭総輸入量は、船舶追跡と港湾データによると1,462万トンと推定され、8月の1,297万トンから増加した。今年4月以来石炭輸入量は回復してきているが、2019年9月に記録した1,561万トンから6.3%減少したままである。今年1月から9月までの累計輸入量は1億2,824万トンと推定され、昨年同期の1億5,480万トンから17%の減少となった。

インドの石炭部門は、COVID-19感染拡大封じ込めの一環として3月以降課された経済封鎖によって大きな打撃を受けており、2020年度(2020年4月~2021年3月)のGDPは最大10%縮小すると予想されている。これは1979年以来の低調な水準となり、アナリストは年間の電力需要が約40年ぶりに減少すると予想している。一方、9月の発電量は7ヶ月ぶりに増加し、回復の兆しも見られる。

インド最大の石炭供給国はインドネシアで、コスト競争力があり、一般的に硫黄分や灰分が低い。インドネシアからの輸入量は9月に538万トンであり、前月の607万トンから減少した。

輸入量の減少は価格とは関係がなく、インドネシア炭GAR4,200kcal/kgの価格は、9月4日までの週に22.63USD/トンの記録的な低価格に下落した。その後、10月2日までの週には26.03USD/トンまで回復したが、2020年のピークである2月中旬の36.67USD/トンからはまだ29%低い。

石炭輸入量が伸び悩む原因として可能性が高いのは、太陽光や風力などの安価な再生可能エネルギー源の出力増加と、CILの石炭生産量増加である。世界最大の石炭採掘業者であるCILは、9月の生産量が前年同月比32%増の4,051万トンに急増したと報告している。

(石炭開発部 弘中 孝宜)

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