欧州:EU、メタン戦略を公表し、法的拘束力のあるメタン排出量基準設定を検討

掲載日:2020年10月22日

10月14日の報道によると、欧州委員会(以下EC)はメタン戦略を公表し、EU域内で使用される化石エネルギーについて法的拘束力のある最低基準設定する事等を検討し、メタン排出量に係るコミットメントを宣言した。

メタン戦略は農業、廃棄物、エネルギーが対象で、うちエネルギー関連でのメタン排出に関する行動範囲は、LNG、ガス貯蔵、ガスシステムに導入されるバイオメタンを含む石油、天然ガス、石炭のサプライチェーン全体が対象となると述べた。

「ECは、生産国等の国際的パートナーからメタン排出を削減するための『重要な約束』を行わない場合には、EU内で消費・輸入される化石エネルギーに対するメタン排出削減目標、基準、またはその他のインセンティブに関する法律の提案を検討する」とECは戦略の中で述べている。

メタンはCO2に次いで地球温暖化に寄与する第2位のガスである。欧州環境庁(EEA)の推計によると、EUにおける人為的メタン排出量の53%は農業、26%は廃棄物、19%はエネルギーによるものである。

EUによると、エネルギー部門の排出削減は実現可能であり、そのうち少なくとも3分の1は産業界に正味のコストをかけずに達成できるという。

ECは「経済的、環境的、社会的に正味で最大の利益は、排出とフレアリングの削減、化石ガスと石油の生産、送電、燃焼における漏れの削減、炭鉱からのメタン排出の削減によって達成されるだろう」と述べている。

カドリ・シムソン(Kadri Simson)エネルギー担当委員は「我々は本日、1996年以来のメタン排出に取り組むための初の戦略を採択した。エネルギー、農業、廃棄物部門はそれぞれ果たすべき役割があるが、排出量を最も早く、最も少ないコストで削減できるのはエネルギー部門である。欧州はその道をリードしていくことになるが、我々だけでこれを行うことはできない。我々は、国際的なパートナーと協力して、我々が輸入するエネルギーのメタン排出量に対処する必要がある」と声明で述べた。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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