ポーランド: JSW社、石炭との関連性回避のため社名変更を検討

掲載日:2021年1月14日

2020年12月29日の地元報道によると、EUで最大の原料炭供給業者であるポーランドのJSW(Jastrzębska Spółka Węglowa)社は社名変更を検討しているという。

ポーランド地元紙『Rzeczzpospolita』のインタビューに対し、JSW社ヘレスニアック(Włodzimierz Hereźniak)社長は金融機関が石炭と関連付ける事を回避するため、数か月以内に社名変更プロジェクトを立ち上げる準備していると説明した。

ヘレスニアック社長は「チェコの炭鉱で採掘が間もなく終了し、実質的にEU域内で原料炭を供給する唯一の大規模業者となっている。(原料炭は)鉄鋼業とEU経済にとって戦略的に重要な原材料であり、唯一の問題は低い価格である。」と原料炭需要が依然として高い事を強調した。鉄鋼会社が炭素を使わない鉄鋼生産を検討している事については「できるかもしれないが、どれだけできるかが問題である。」とし、石炭を使わない鉄鋼は生産コストが高すぎて一般的ではなく、原料炭をなくすことは「数年どころか数十年の展望」であるとした。

また、銀行が石炭会社を切り捨てている点について、社長は「我々が石炭を生産しているのは主に鉄鋼業向けであって電力業向けではない。そのため、金融機関から石炭と特定されないように社名を変更することを考えている。」と説明した。社名から「石炭(Węglowa)」という名前が消えるのかとの質問には「これが計画である」として「会社のイメージを変える要素の一つである再ブランド化プロジェクトを数ヶ月以内に準備する予定だが、イメージのみの理由で社名変更するのは避けたい。JSWは原料炭生産者として、コークス加工時に発生する化学原料供給者として、数年前から戦略を追求してきた。社名変更に伴い製品提供も大幅に変更する。ポーランドは電気自動車用バッテリー生産でEUの中で重要国となっているが、そこには炭素の一種であるグラファイトが必要である。将来的にはエネルギー部門向けの燃料生産を中止する。既に年々、製品構成に占めるシェアを減らしており約10年をかけて提供メニューから消える」と強調した。

(石炭開発部 宮崎 渉)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ