中国:中国工程院院士王国法:石炭の発展は未曾有の挑戦に直面している

掲載日:2021年3月4日

2月19日の現地報道で、中国工程院の王国法院士が中国のカーボンニュートラル政策に関して意見を述べた。「2030年の炭素排出ピークアウト、2060年のカーボンニュートラル目標を想定した一部の急進的で、実現性を無視した「化石エネルギー排除」「脱石炭」の論調は、社会をミスリードし、石炭業界を不利な環境に直面させている」

現在、石炭産業の発展はかつてない挑戦に直面している中国はまだ工業化を完成しておらず、エネルギーと原材料の消費が最も旺盛な段階にある。一方、石炭はクリーンで効率的に利用できる最も経済的で安全なエネルギー源である。かなり長い期間にわたって、石炭は依然としてエネルギーの安全で安定的な供給を保障しており、エネルギーの構造調整とエネルギー転換・発展を支える「安定器」となる。中国のエネルギー資源賦存量と石炭がエネルギーの安全保障において果たす役割を深く認識し、石炭の安全で効率的、スマートかつグリーンな開発とクリーン且つ低炭素で効率的な利用を引き続き推進すべきだ。

スマート採掘を大いに発展させることを通じて、先進的な生産能力の発展を支援し、非効率的な生産能力の淘汰を引き続き強化することはエネルギーのモデル転換と産業の質の高い発展を実現する道筋である。

炭層メタンガス排出は石炭の採掘における主要な炭素排出源であり、温室効果は二酸化炭素の21倍である。1億立方メートルのメタンガスを利用することで、150万トンの二酸化炭素を削減することができる。炭層メタンガスを開発・利用することは一石二鳥である。新たな炭素の排出削減目標の下で、重要な共通技術の研究開発を加速させ、石炭の開発におけるメタン排出の制御と利用を推進することがさらに求められている。

石炭開発、利用プロセス、技術、管理体制を改善することによって、石炭資源の開発と利用の効率を高め、石炭の使用量を減らすことができる。これ自体が炭素の排出削減であり、炭素の回収と貯蔵による削減量より効果が大きい上に、より経済的である。中国工程院の王国法院士によると、石炭利用効率の向上やシステムの省エネなどの措置を通じて、2030年の温室効果ガス削減への貢献度は50%以上に達する。同時に、石炭の品質を向上させ、石炭を燃料から原料へ転換することを推進すべきである。炭素の回収、貯蔵及び利用技術は工業の脱炭素化を実現する重要な技術であるが、エネルギー消費とコストを削減する重要技術を重点的に開発しなければならない。

(北京事務所 塚田 裕之)

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