ハンガリー:石炭撤退を2025年に5年前倒し

掲載日:2021年3月11日

3月4日付報道によると、ハンガリーは今週初め、同国最後の石炭発電所を2030年ではなく2025年に停止すると発表した。

「我々は2030年までに90%のカーボンニュートラル発電達成を計画している」と、アッティラ・シュタイナー(Attila Steiner)のEU事務次官は3月2日に開催されたPowering Past Coal Allianceの年次サミットで述べた。同氏は「ハンガリー政府は、既存原子力発電容量を維持し、太陽光発電を6GW(既存の原子力発電容量の3倍)に増設することで、この計画を達成しようとしている。また、最後に残る石炭火力発電所であるマトラ発電所(884MW)の褐炭火力ブロックを2025年までに段階的に廃止したい。そのため発電所閉鎖で影響を受ける石炭労働者を再教育するため、EU公正移行基金(Just Transition Fund)の資金援助を受けるだろう」と述べた。

環境団体のヨーロッパ・ビヨンド・コールは「マトラ石炭発電所閉鎖が確認されたことは、労働者と影響を受けた地域社会のための公正な移行を計画する上で重要な一歩である。ハンガリー政府が石炭からの撤退に要する時間を半減する決定は、欧州で崩壊しつつある石炭産業の状況の全てを物語っている。各国政府は石炭の置かれた冷たく厳しい経済的・政治的現実を見て、石炭からの脱却を望むに留まらず、可能な限り早い脱却を決定していることを示している。」と述べた。

ハンガリーは2019年のニューヨークで開催された国連気候行動サミットで、2030年までに石炭から脱却するという計画を発表していた。

なお、欧州ではハンガリー以外に6か国(フランス(2022年)、ポルトガル(2022年)、スロバキア(2023年)、英国(2024年)、アイルランド(2025年)、イタリア(2025年))が2025年までに石炭を廃止すると予想されている。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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