英国:West Cumbria Mining社、カンブリア郡炭鉱計画に係る司法審査を要求

掲載日:2021年3月18日

3月8日付地元報道によると、イングランド北東部カンブリア郡で計画中の炭鉱計画について、カンブリア郡評議会が計画の差戻しを発表した事(2021.02.18付『カンブリア郡評議会、国内の議論を受け、新規炭鉱開発計画の再検討を実施』参照)に対し、事業者であるWest Cumbria Mining社(以下WCM社)は3月5日、高等裁判所で司法審査を開始する正式な書類を提出したとの声明を発表したという。

WCM社によると、カンブリア郡議会には必要な署名済み契約が提出され、最終的に正式な計画許可が発行されるまであと数日だったが、計画が「4度目」の差戻しとの評議会の知らせをeメール通知で「土壇場」になって受け取ったという。WCM社は当該決定が地元反対派「South Lakes Action on Climate Change(SLACC)」代表のバクストン(Richard Buxton)弁護士の法的申立ての脅威によるものとし、「プロジェクトの将来を確保するために法的手段を検討することが唯一の行動であると結論づけた」とした。WCM社カークブライド(Mark Kirkbride)CEOは「弊社がこのような立場に置かれたことは非常に残念である。今回の評議会の動きは、プロジェクトが実現しないという現実的なリスクを生み出し、西カンブリア郡だけでなくイングランド北部の電力事業や産業戦略の取り組みにも壊滅的なものとなっている。」と述べた。

他方、SLACCは「これは炭鉱の気候変動影響に係る新しい情報を評議会が適切に検討するのを回避するための、WCM社の必死の試みだと考えている」と発言、SLACCは現在、クラウドファンディングで資金調達して法的な挑戦を支援しており、司法審査の利害関係者になることも検討しているという。またSLACCは中央政府の責任も追及しており「ジェンリック大臣がWCM社を召喚していれば、カンブリア郡議会はこのような苦境に立たされることはなかっただろう」としている。

郡評議会はWCM社からの法的異議申し立てが提出されたことを確認した。法的手続きが進行中のためこれ以上コメントできない」とした。

(石炭開発部 宮崎 渉)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ