英国:英国政府、カンブリア郡炭鉱計画を差戻し、公開調査による介入を決定

掲載日:2021年3月18日

3月12日付報道によると、英国政府は、イングランド北東部で計画中の炭鉱計画に対し、気候変動委員会((The Committee on Climate Change:CCC)の指摘(2021.02.11付『気候変動委員会、カンブリアの炭鉱計画決定が英国の気候変動政策に悪影響を及ぼすと批判、再考を要求』参照)を受けた事を踏まえ、申請を差戻し、公開調査を行い介入すると発表した。
 
ジェンリック(Robert Jenrick)住宅担当大臣は、この問題のある申請を「呼び戻し」、公開調査にかけるという政府決定を確認したという。「当初の決定からさらに進展があったため、この申請を差戻すことを決定した。第6次炭素予算に対するCCCの提言は、大臣がこの決定について助言を受けた後に発表された」と、ジェンリック氏署名入りの書簡に記載されている。
 
当該計画はジョンソン首相政府にとっては、11月の気候サミット開催前に環境面での信頼性を示す一方、伝統的に野党労働党を支持するイングランド北部の雇用促進で投票数を獲得したいという問題を提起している。
 
このジョンソン首相の公開調査の決定に対し、グリーンピースを始めとする環境保護団体は歓迎の意を表明した。他方、カンブリア地方選出のトーリー党議員と地元指導者らは激怒している。地元選出のマーク・ジェンキンソン議員はこの怒りを「控えめに言うことはできない」とし「わずか8週間前にとられた立場の完全な逆転と、気候主義者に対する降伏を表している」と声明で述べた。

なお、これに先立つ8日、ジョンソン首相はケリー米国気候担当特使と会談し、その際、ケリー氏は「気候変動を抑制するためには最も『ダーティ』な石炭には未来はない。」と発言し、当該計画を暗に非難していたという。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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