南アフリカ:Exxaro社、Transnet社の鉄道問題で200万トンの石炭輸出がリスクに晒されていると警告

掲載日:2021年3月25日

3月21日付の現地報道によると、Transnet Freight Rail(以下「TFR」)がRichards Bay Coal Terminal(以下「RBCT」)への石炭輸送に問題を抱えているため、Exxaro社が2021年に予定している石炭輸出のうち約200万トンが危機に晒されている、と同社の鉱物事業責任者であるNombasa Tsengwa氏は述べた。

同氏は、TFRで起きている主な問題は、Transnet社の不正行為の結果として車両のスペア部品供給契約が突然キャンセルされたため、機関車のスペア部品を調達できないことであり、その結果、RBCTは1月に今年の輸出目標を7,700万トンに設定したものの、石炭輸出業者は2021年のRBCT経由の輸出量目標を7,300万トンに下方修正した、と述べた。この同氏のコメントは、2月にSouth32のCOOであるMike Fraser氏がTFRの業績不振により石炭輸出が滞る可能性を指摘し、South32がTFRと「深い話し合い」を行った、と述べたのに続くものである。同氏は当時、輸出への影響はまだ表れていないとしながらも、この状態が長く続けば、輸出へのプレッシャーが高まってくるだろうと述べ、この問題の原因は、大雨と、毎年行われる運行停止中の機関車への破壊行為にあるとしている。

1月にRBCTが2020年の業績を発表した時には、TFR社の問題が輸出能力に影響を与えているということについての言及はなかった。同積出港は、2020年の輸出実績は7,020万トンだったが、2021年の輸出目標を7,700万トンに設定しており、CEOであるAlan Waller氏は、この目標はTFR社がRCBTに石炭を輸送するために利用可能な能力に関連しているとコメントした。しかし、Exxaro社は、TFR社のRBCTへの石炭輸送量は、本来であれば週平均で170万トン程度であるのに対し、130万トン程度に落ちている、と述べている。

Exxaro社のTsengwa氏によると、TFR社は、スペアパーツの不足により、機関車の稼働率に問題があることが明らかになった。TFR社と長い時間をかけてこの問題を話し合った結果、彼らは以前Transnet社で起きた不正行為のためにスペア部品の供給契約が停止されたと述べた。同社は、スペア部品を使用するために、一定量の機関車を停止しなければならなかったのであり、この状況を改善するのに1年かかると述べている。このため、Tsengwa氏は、Exxaro社が必要とする輸送量を、TRF社は輸送できない可能性があり、200万トンの輸出が危機に晒される恐れがある、と述べている。さらに同氏は、線路ケーブルの盗難や地域社会の不安など、他の問題が状況を悪化させていることから、2021年のRBCTを通しての石炭業界の総輸出量は7,300万トンに引き下げられた、と付け加え、又、他に何かあれば、状況はさらに悪化する可能性がある、と警告している。Exxaro社は、COVID-19のパンデミックの影響にもかかわらず、2019年の輸出量900万トンを2020年には1,220万トンに増加させ、今年も約1,200万トンの輸出を維持しようとしていたが、この目標はTFR社の石炭輸送能力に関する問題如何となった。

(石炭開発部 奥園 昭彦)

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