ポーランド:石炭削減でガス需要が60%増加の見込み

掲載日:2021年4月8日

3月31日付の現地報道によると、ポーランドのガスグリッド運営会社であるGaz-System社は、ポーランドのガス需要は、今後10年から13年の間に、現在の年間約200億立方メートルから60%増加するだろうと、述べた。これは、石炭に依存するポーランドが、ガスを原子力や再生可能エネルギーに切り替える前の移行燃料として見なしているためである。エネルギーインフラの責任者である政府高官のPiotr Naimski氏はロイターに対し、ガス需要は、新規ガス火力発電所が稼働する2024年から2030年にかけて急増が予想され、最初は強い伸びを示すが、2030年以降は安定した水準で推移するだろう、と述べた。

ポーランドは、ロシアのガスプロムとの供給契約が切れる2022年以降、ガスの供給が停止しても大丈夫なように、新たなガスインフラプロジェクトを進めており、Naimski氏は、スイノウイシチェ(Swinoujscie)でのLNGターミナルを年間容量75億立方メートルに拡張し、ノルウェーとの間に年間100億立方メートルのガスリンクを構築し、グダニスク(Gdansk)には年間容量45億~120億立方メートル以上の浮体式LNG貯蔵再ガス化設備を計画している、と述べた。また、同氏は、ガスを移行燃料として定義することは可能だが、この移行期間は数十年に及ぶだろう、と付け加えるとともに、我々は、エネルギーを輸入に依存したくはなく、ガス発電所は原子力発電所の建設スケジュールよりも早く建設することができるため、ガスが必要である、と述べた。

なお、ポーランドでは、2040年には発電量に占めるガスの割合が30%、風力が30%、太陽光が5%、原子力が16%になると想定しており、ワルシャワでは、2033年に最初の原子力発電所が完成する予定である。ポーランド、ブルガリアをはじめとする7カ国は、天然ガスがEUのファイナンスルールの下で持続可能な投資として分類されるよう働きかけを強めており、ブリュッセルに対し、最新の提案では不十分であると警告していることが、3月29日にロイターが入手した文書で明らかになった。

(石炭開発部 奥園 昭彦)

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