ロシア:パリ協定(COP21)署名関連報道
掲載日:2016年5月19日
ロシア:パリ協定(COP21)署名関連報道 (PDF : 143KB)
4月15日の現地報道では、第1段階で15米ドル/t、第2段階で35米ドル/tの炭素税導入が計画されており、ロシアの全産業における支払額は当初約400億米ドル/年、その後1000億米ドルとなる見込みでロシア経済全体が困窮することになり、さらに石炭採掘業に依存する地方の予算にも影響するとの専門家の見方が紹介されている。またロシアには石炭採掘企業によって形成される都市が31あり、その人口は合計150万人に上る。炭素税導入により炭鉱の閉山が予想され、現在15万人いる採掘従事者の多く、さらに関連業務に携わる50万人が失業するという。また石炭発電・暖房の縮小により、電力・暖房が2.7倍に値上がりする可能性があるとしている。
15米ドル/tの炭素税が導入された場合、シベリアで集められる炭素税総額は165億米ドル/年と見られるが、石炭発電所に変わる新しい発電所を建設するには1600~1800億米ドルが必要といわれており、炭素税だけで新規発電所建設の費用を捻出するには1世紀かかる計算となる。あるいは建設費用を電力料金に乗せると、シベリアの水力発電所は料金を3倍に値上する必要がある。
4月21日の現地報道では、非炭素化の動きに対して石炭業界が反発している背景として、経済危機の中、予算補助金をめぐってエネルギー業界間での争いで不利な立場に置かれることを危惧するものであることが挙げられている。逆に業界からの反発にもかかわらず、非炭素化を進めようとする動きが活発になっている現状に関しては、環境保護をうたう政党が国会下院選挙(2016年9月)で一人区の議席取得を目指していることが理由の一つであるとしている。
15米ドル/tの炭素税が導入された場合、シベリアで集められる炭素税総額は165億米ドル/年と見られるが、石炭発電所に変わる新しい発電所を建設するには1600~1800億米ドルが必要といわれており、炭素税だけで新規発電所建設の費用を捻出するには1世紀かかる計算となる。あるいは建設費用を電力料金に乗せると、シベリアの水力発電所は料金を3倍に値上する必要がある。
4月21日の現地報道では、非炭素化の動きに対して石炭業界が反発している背景として、経済危機の中、予算補助金をめぐってエネルギー業界間での争いで不利な立場に置かれることを危惧するものであることが挙げられている。逆に業界からの反発にもかかわらず、非炭素化を進めようとする動きが活発になっている現状に関しては、環境保護をうたう政党が国会下院選挙(2016年9月)で一人区の議席取得を目指していることが理由の一つであるとしている。
(モスクワ事務所 屋敷 真理子)
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