ベトナム:地質・鉱業専門家 紅河デルタ石炭盆地開発に係る実現可能性・経済社会的影響を議論

掲載日:2018年12月20日

12月5日付けの地元報道によると、地質・鉱業の専門家は、最近、紅河デルタ石炭盆地の開発に係る、実現可能性、経済・社会的な影響について議論した。

ベトナム科学・技術連合協会(VUSTA)の会長は、紅河デルタ石炭盆地は、膨大なる石炭埋蔵量から最近、公的な機関・政府機関から注目されていると語った。

ベトナム地質・科学連合(VUGS)の関係者は、紅河デルタの下に眠る炭田、特に、Thai Binh省、Hung Yen省、Nam Dinh省には莫大な可能性があり、瀝青炭埋蔵量は120億トンと推定される。しかし、デルタ地帯は地質的・水理的には極端に複雑であり、炭田のデータ、入手可能な書類は非常に限定されており、石炭採掘の実現可能性を決定するには、国にとっては大きな賭けになると語った。また探査計画案の立案、試験の前には、石炭採掘の社会・経済への影響評価の研究が必要だと主張した。

ベトナム社会学協会の関係者は、紅河デルタでの炭鉱プロジェクトの複数の効果を述べた。石炭採掘にてプロジェクト用地として農地から退去する地元住民への仕事は創出され、収入は増加し、新しい都市地域と工業団地開発の促進につながるとした。しかし、否定的な影響は肯定的な影響よりも多分重大であると警告した。

2006年、VINACOMINはベトナム北部の紅河デルタにて膨大な石炭層を発見したと発表した。石炭埋蔵量は推定で1,000億トンとのこと。ベトナム国内の石炭需要は過去8年間にて劇的に増加し、2009年20百万トン、2017年40百万トン、需要の大部分は石炭火力発電である。より多くの石炭需要に合わせて、VINACOMINは輸入に転換した。石炭輸入量は2014年3百万トンから2017年14.67百万トンと急増している。2020年には石炭火力発電所にて60百万トンの石炭が必要、2025年には86百万トンと見込まれている。2018年の石炭輸入量は石炭火力発電所向けで26.9百万トン、2019年には31.9百万トンと設定されている。

(石炭開発部 辻  誠)

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