南アフリカ:COVID-19影響、南アフリカはCOVID-19鉱山安全行動規範を公表

掲載日:2020年5月28日

5月19日の現地報道によると、南アフリカの鉱物資源エネルギー省(Department of Mineral Resources and Energy:DMRE)は19日に、コロナウイルスが流行している中で操業する鉱山における強制力を有する安全行動規範を発表し、この規範を守らないと犯罪となると述べた。

世界最大のプラチナやクロム鉱石の生産国であるとともに、金、ダイヤモンド及び石炭の主要生産国でもある南アフリカは、全国的な都市封鎖の後、徐々に鉱山の操業を再開している。4月には規制を緩和し、深部化鉱山では50%能力で操業することを許可した。ガイドラインの公表は、今月初めに出された「雇用主はCOVID-19の拡散を管理し、防止するための行動規範を定めなければなければならない。」という裁判所の決定に従っている。
「このガイドラインは、職場に戻る鉱山労働者や鉱山にいる他の人も含め、職場でコロナウイルスの感染から確実に守られることを保証するためである。一方、ウイルスの感染防止に対する役割と責任に関して、すべての利害関係者にガイダンスを提供することになる。」とDMREは述べた。

安全行動規範は、鉱山事業者に防護装置の供給、鉱山に入る全ての人々の検査、検疫施設の設置、感染者の特定、および定期的な消毒の実施を義務付けている。また、鉱山労働者が他の労働者と接触する場合は、1メートルから2メートルの距離を置き、これが不可能な場合には適切な個人用保護具を提供しなければならないことも定めている。規範を守らないと刑事罰を科せられるだろうとDMREは述べたが、どんな罰が科せられるかについては明らかにしなかった。

南アフリカでは、コロナウイルスによる感染者数は5月26日時点で24,200人以上報告されている。この数はアフリカ大陸で最も多く、500人以上の死者が含まれている。
約50万人を雇用する南アフリカの鉱山業では、次のようなコロナウイルス感染事例が報告されている。Assore社は、今月初めに従業員が検査で陽性と判明したためクロム鉱山の操業を停止した。またImpala Platium社は5月16日に19名の労働者がロナウイルスに感染していることが判明したためMarula鉱山の操業を一時的に停止した。

(石炭開発部 奥園 昭彦)

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