中国:重慶市における炭鉱事故が石炭供給を減少させる可能性

掲載日:2020年10月8日

9月28日の報道によると、中国南西部で16人が死亡した炭鉱事故を受けて、当局が現在進行中の安全検査を強化する可能性があり、冬の暖房需要期を前に供給が逼迫し石炭価格を支える可能性がある。

重慶市にある炭鉱で一酸化炭素が過剰に発生し、昨日16名の作業員が死亡、生存者は1名のみとなった。事故は、中国の国家炭鉱安全管理局が、陝西省の石炭生産の中心地にある2つの炭鉱が現在進行中の検査の間に安全規制に違反していたことを発表したのとほぼ同時に発生した。

今回の事故により、当局は石炭部門の安全検査をさらに強化し、電力会社が通常10月に始める冬期に向けた在庫積み増しの時期に供給が制限されることになる可能性がある。輸入規制により、中国の石炭消費者はここ数カ月で国内生産への依存度が高まっている。

秦皇島の主要積替港である秦皇島港の石炭在庫量は約1ヶ月間、約500万トンで推移しており、昨年の冬期備蓄シーズンの典型的な平均値である600万~700万トンを大きく下回っている。

10月7日から31日までの間、石炭輸送を担う大秦鉄道のメンテナンスが予定されており、秦皇島への石炭供給が制限されることで供給不足を悪化させると予想されている。

中国東北部の一部の地域では、今年の冬には3,700万トンもの石炭不足に直面する可能性があると一部の市場関係者は述べている。8月の中国の国内石炭生産は内モンゴルの長引く汚職調査によって妨げられた後、回復の兆しを示したが、回復が今冬の需要シーズンに間に合わないかもしれないという懸念がある。

(石炭開発部 弘中 孝宜)

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