米国:Exxon Mobil社が同社が販売した燃料により発生する温室効果ガス量を公表

掲載日:2021年1月21日

1月7日の現地報道によると、Exxon Mobil社は投資家や気候変動活動家からの圧力が高まっており、顧客がガソリンやジェット燃料などの自社製品を使用した際に生じる排出量を初めて報告した。

同社は米国最大の石油メーカーであり、2019年の自社製品の販売による排出量は7億3,000万CO2換算トンで、競合の石油メジャーよりも多いと述べた。これにより同社は気候パフォーマンスに注目する投資家の怒りを買っている。

いわゆるScope3排出量が、1月5日に発表された同社の最新のEnergy & Carbon Summaryに記載されている。同社はScope3排出量に関して、「スコープ3排出量は、当社の排出削減実績についての意味のある洞察を提供するものではない」と述べている。

シンクタンクのCarbon Tracker InitiativeのAndrew Grant氏は「この開示を得る過程は、歯を抜くようなものだった。世界のかなり多くの国々の関心は、開示することより先の、この問題にどう対処するかへと移行している」と述べた。

ほとんどの大手石油会社はすでにScope3の排出量を報告しており、中には削減目標を掲げている会社もある。一例として2020年11月にはOccidental Petroleum社が2050年までに石油とガスの使用による影響を相殺するという目標を掲げている。

(石炭開発部 弘中 孝宜)

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