インド:インドのAdani Group、年間200万トンの石炭-PVCプラントを計画

掲載日:2021年6月10日

5月24日付の地元メディアによると、インド財閥のAdani Groupは、2,920億ルピー(40億米ドル)を投じて、グジャラート州西部のムンドラで石炭から年間200万トンのポリ塩化ビニル(PVC)が生産できるプラントの建設を計画している。

同グループのフラッグシップカンパニーであるAdani Enterprises Ltd (AEL社) は、2021年4月付で環境・森林・気候変動省へ提出した書類の中で石炭-PVCコンプレックスを建設すると述べている。同社は、必要なすべての承認を受けてから4年以内にプロジェクトを開始する予定だと付け加えている。AEL社によると、このプロジェクトに使用される石炭原料は年間約310万トンで、主に豪州、ロシア、その他の国から調達されることになる。石炭-PVCプロセスでは、石炭(原料炭/一般炭/石炭とペットコークスのブレンド)を石炭熱分解装置で処理して炭化カルシウムを生成し、さらにアセチレンガスへと加工する。同社の発表によれば、このアセチレンガスと同社の塩素アルカリプラントから生成す塩酸を同時に処理して塩化ビニルモノマー(VCM)を製造し、それをPVCの生産に使用する。

また、PVC製造工程の副産物として、年間130万トンの苛性ソーダを生産する見込みだとも述べている。この副産物は、需要に応じて現地で販売するか、若しくは輸出する予定である。「同プラントのPVCは、国内市場向けに生産され、輸入品を代替していくことになる」とAEL社は述べ、国内需要の増加に対応するため、インドが輸入品に強く依存していることを指摘した。同社によると、インドは現在、PVC必要量の50%以上を輸入しており、この輸入量は、新たなPVC生産容量がないためにさらに増えると予想される。PVCと苛性ソーダは、農業、インフラ、住宅・衛生、そしてその他の類似産業などの川下産業の連鎖を促進するインド産業の2つの基本セグメントである。このプロジェクトは、国内生産を促進することによって、ポリマーの輸入依存度を低下させることにも役立つと同社は述べている。

※1ドル=72.88ルピー

(石炭開発部 佐藤 譲)

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