インド:2021年上半期の電力需要増加分(2019年同期比)の72%を太陽光と風力発電で賄った

掲載日:2021年9月2日

8月27日付の現地報道によると、インドの2021年1~6月の電力需要は、パンデミックの影響から、2019年同期比でわずか3%の増加に留まった。これについてロンドンの調査会社Ember社は、パンデミックの中で、アジアの発展途上国において最も低い増加率の一つであるとしている。

電力需要増加分のうち、インドでは、72%を太陽光と風力発電で賄った。

残りの需要増加分を満たすため、また、水力発電の減少分を補うために、石炭による発電量も4%増加し、2018年のピーク時にほぼ戻る形となった。しかし、中国やバングラデシュ、パキスタンといった他のアジア諸国に比べ、電力需要増加を満たす上で、石炭などの化石燃料の増加割合は低く抑えられている。

2021年上半期、中国の電力需要は2019年同期比で14%増加したが、需要増加分のうち、風力や太陽光で賄ったのはわずか29%であり、約68%は石炭発電で満たした。そのため、中国の電力部門のCO2排出量は、2019年上半期から今年上半期までに14%押し上げられた。

また、バングラデシュでは、電力需要の増加分をほぼ化石燃料で賄っている他、パキスタンでは、電力需要の増加に対し、風力・太陽光発電量は増加していない。

電力需要の増加分を風力や太陽光発電で賄うと同時に、石炭発電の利用で電力部門のCO2排出量が増加した国は「グレー・リカバリー・カントリー」と呼ばれており、インドもこれに含まれる。

Ember社のレポートでは、インドの他、モンゴル、中国、バングラデシュ、ベトナム、カザフスタン、パキスタンといった多くのアジア諸国が、「グレー・リカバリー」 の途上にあるとしている。

(石炭開発部 古川 ゆかり)

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