アイスランド:空気中のCO2を回収する世界最大のプラントが始動

掲載日:2021年9月16日

9月9日の現地報道によると、空気中の二酸化炭素(CO2)を吸引して岩石に変える世界最大のプラントが、8日に稼働を開始したと、プラントを運営する企業が発表した。

アイスランド語で「エネルギー」を意味する 「orka」にちなんで 「Orca」と名付けられたこのプラントは、海上輸送に使われるコンテナに似た2つの金属製の箱を組み合わせた4つのユニットで構成されている。

スイスのClimeworks社とアイスランドのCarbfix社によって建設されたこのプラントは、稼働時には年間4,000トンのCO2を大気中から回収するとのことで、これは、米国環境保護庁(EPA)によると、自動車約870台分の排出量に相当するという。

CO2を回収するために、プラントはファンで空気吸い込み、中にはフィルター材が入ったコレクターを設置しており、フィルターがCO2で満たされた後、コレクターを閉じ、温度を上げてろ過材からCO2を放出させ、高濃度のCO2を回収する仕組みである。その後、CO2は水と混合され、深さ1,000メートルの近くの玄武岩に注入され、石化される。

いわゆるCCS(Carbon Capture and Storage)の推進派は、この技術が気候変動対策の主要なツールになると考えている。しかし、この技術はまだ非常に高価であり、大規模に運用するには数十年かかるだろうと述べている。

なお、プラントを運営するClimeworks社は、このプラントで1トンのCO2を隔離するためにどれだけの費用がかかるかについては明らかにしていない。また、このプラントは、アイスランドのHellisheidiにあり、アイスランドのエネルギー会社ON Power社の地熱発電所に隣接しており、すべてこの再生可能エネルギーで運営されている。

(石炭開発部 奥園 昭彦)

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