ドイツ:石炭発電所が石炭不足により停止

掲載日:2021年10月7日

10月1日の現地報道によると、1日、ドイツの電力会社であるSteag GmbH社は、世界的なエネルギー不足と国内の物流問題による、ハードコール不足によりBergkamen A石炭火力発電所を停止したと発表した。

Bergkamen A発電所には鉄道が通っておらず、石炭供給をバージ輸送に頼っているが、石炭以外でもバージ輸送への強い需要が有り、石炭供給が滞っている。ドイツエネルギー・水産業協会(BDEW:German Association of Energy and Water Industries)の資料によると、2021年上半期のドイツの発電量のうち、褐炭とハードコールは約26%を占めている。

ここ数週間、天然ガスの価格が高騰し続けているため、ヨーロッパ中の電力会社が石炭火力での発電を増やしている。2024年10月までに石炭火力発電を廃止することを公約している英国でも、9月初め、電力需要を満たすために、待機中の古い石炭発電所を稼働した。英国の電力構成に占める石炭の割合は、9月には3%を下回る時期もあったが、2020年9月には1%を下回っていたことを考えると、2倍以上の割合になっている。

欧州では、10月1日から暖房シーズンが始まるため、天然ガスの供給だけでなく、石炭も不足しており、ガスと電力の価格が過去最高となっている。また、ガス価格の高騰により、ガスから石炭への切り替えを余儀なくされている電力会社もあるが、中国の需要が旺盛で、石炭価格も高騰しており、スポットマーケットでは、9月末に豪州ニューキャッスル積み一般炭が過去最高となる1トン当たり200米ドルを超えて取引された。ロシア企業の関係者が語ったところによると、欧州の電力会社は、ロシアの石炭供給業者に対し一般炭の供給増加を求めているとのことである。

(石炭開発部 奥園 昭彦)

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