ブルガリア:EU委員会に復興計画を提出、2040年に石炭火力発電所からの撤退を目指す

掲載日:2021年10月21日

10月15日の現地報道によると、Stefan Yanev暫定首相は10月14日、ブルガリアが欧州委員会にコロナウイルスからの復興計画を提出する際、石炭火力発電所の閉鎖目標期限の設定を2040年で交渉することを明らかにした。

計画は10月15日に提出され、加盟国がコロナウイルスの大流行から立ち直り、より環境に優しく、よりデジタルで、より回復力のある経済を実現するために設立された、8,000億ユーロ規模のEU基金から資金を受け取るための前提条件となる。ブルガリアは、コロナウイルス感染者の増加に伴う政治的危機に見舞われているが、復興計画を提出する最後の国の一つであり、この計画に基づいて約66億ユーロの補助金を受け取ることができる。この計画では、石炭火力発電所の閉鎖期限の設定や、法の支配を強化し、蔓延する汚職を撲滅するために必要な法整備も盛り込まれている。

復興計画を承認した政府の会議の後、Yanev暫定首相は記者団に対し、我々は2038年と2040年の2つの期限を提案しており、交渉では2040年を目指していく、と述べた。ブルガリアでは4月と7月に行われた2回の選挙では、どの政党も政府を樹立できず、議会は分裂状態となり、計画の提出が遅れていた。11月14日には新たな選挙が行われる。エネルギー省のデータによると、2020年のブルガリアの電力の34%は、国内で採掘された褐炭を使用した火力発電所によるものだった。

13日には、炭鉱労働者がソフィア市内をデモ行進し、少なくとも2040年までは石炭火力発電を維持するよう求めた。エネルギー需要を石炭に大きく依存しているブルガリアは、2030年までに石炭火力発電所の閉鎖を約束したEU加盟国には含まれていない。

なお、欧州委員会は今後、同規則に定められた11の基準に基づいてブルガリアの計画を評価し、その内容を法的拘束力のある法律に置き換える。この評価には、欧州セメスターの中で出された関連する国別の勧告で特定された課題のすべてまたはかなりの部分に、計画が効果的に対処することに貢献するかどうかの検討が含まれる。また、委員会は、計画が支出の少なくとも37%を気候目標支援の投資と改革に、少なくとも20%をデジタル移行に充てているかどうかも評価する。

(石炭開発部 奥園 昭彦)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ