ドイツ:連立政権、2030年石炭火力撤退で合意、再エネ比率80%を目指す

掲載日:2021年12月2日

11月24日の現地報道によると、ドイツ社会民主党(SPD)、緑の党、自由民主党(FDP)の連立政権は、24日、石炭火力の廃止時期を2038年から2030年に前倒しすることに合意した。

また、連立政権は、2030年のドイツの再生可能エネルギー目標を、電力需要の65%から80%に引き上げ、風力と太陽光を大幅に拡大することを計画している。2030年の太陽光発電は2倍の200GW、洋上風力発電は50%増の30GW、水素製造用の電解槽は2倍の10GWとする計画であり、これは、2030年の電力需要が680億~750億kWh/年に増加するとの前提に基づいている。

この合意は、9月26日の選挙後、数週間にわたるベルリンでの協議を経て、発表されたもので、今後、SPDとFDPでは党大会での承認を必要とし、緑の党では全党員の承認を必要とする。

連立政党は、12月第1週にOlaf Scholz氏を新首相として投票する予定である。緑の党の共同リーダーであるRobert Habeck氏が、新たに経済・エネルギー・気候大臣に就任予定で、緑の党は外務大臣と環境大臣も兼任することになる。Habeck氏は記者会見で、2030年の石炭撤退を確約し、CO2の下限価格を60ユーロ/トンに設定する計画を発表したが、詳細は明らかにしなかった。この発表の後、炭素排出枠価格(EUA)は24日に過去最高の72.91ユーロ/トンを記録し、EUの気候目標が強化される中、前年比で約3倍となった。

なお、ドイツは2022年に原子力発電所から撤退し、現在進めている石炭廃止計画により、欧州最大の経済大国としてガスへの依存度を高めようとしているが、改正気候保護法では2045年には気候中立(温室効果ガス排出ゼロ)の達成が定められている。

(石炭開発部 奥園 昭彦)

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