ベトナム:火力発電所の深刻な石炭不足により輸入促進と供給源の多様化が必要に

掲載日:2022年5月19日

4月24日付の地元メディアによると、ベトナムは、パンデミックやロシア・ウクライナ紛争の影響により、電力、セメント、肥料などへの石炭供給が不足しており、エネルギー供給源の多様化が求められている。

ベトナム電力公社(EVN)によれば、火力発電所は深刻な石炭不足に苦しんでいる。2022年 第1四半期に供給された石炭は約450万トンで、予想供給量より136万トン少ない。 その結果、多くの工場が操業を停止または縮小している。

ベトナム石炭鉱産グループ(Vinacomin)等は、採掘および輸入を増加させている。 しかし、同グループらによると、依然として厳しい状況が続いており、4月から始まる乾季にて電力不足のリスクがあるという。

セメント産業における石炭需要もまた、国内供給が限られている一方で、パンデミック後の回復需要が増大しているため、緊急性が高い。 2022年に1億トン以上のセメントを製造するために、同セクターでは数千万トンの石炭が必要となる見込みである。

商工省(MOIT)の大臣は、石炭輸入を促進するために、豪州のMinerals Councilや主要な鉱物取引企業らとオンライン会議を開催し、4月からベトナム企業への供給を増やすよう各社に要請した。

ベトナム・エネルギー協会(VEA)は、同省の動きを高く評価したが、石炭資源へのアクセスは容易ではないと述べた。

また、同協会によると、2022年のベトナムの総石炭需要量は約9,000万トンであり、そのうち5,000万トン近くは国内供給から、4,000万トン以上は輸入から補う必要があり、十分な供給を確保することが必要と指摘している。

(石炭開発部 佐藤 譲)

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