ロシア：ロシア鉄道の混雑により、東方向け貨物輸出量が制限

12月14日付の地元メディアによると、EUのロシアに対する制裁によって、アジア向け貨物需要は増加しているが、軍事物資輸送の優先等により貨車が不足しており、年末にかけて、ロシアの鉄道混雑が悪化している。

プーチン大統領は、EUがロシアに対する大規模な制裁措置を導入した後、国内企業に対してアジアやラテンアメリカの国々との関係を緊密にするよう促していた。この影響により、年末にかけて、東方への大規模な物流シフトが発生した。

ロシア鉄道の統計によると、2022年1～11月の東方向けの貨物輸出総量は、前年同期比1.9%減の1億3,240万トンとなった。また、ロシアの主要産炭地である西シベリアのクズバスでは、物流の停滞により、今年と来年の石炭輸出目標が未達となる可能性が高い。

クズバス州のSergei Tsivilyov知事は、「同州では今年、東方への輸出用に5,800万トンの供給を目標としている」と述べた。一方、ロシア鉄道の貨物輸送量は最大で4,850万トンにとどまると予測されている。