インドネシア：インドネシア政府、石炭下流事業に対して、ゼロパーセントの石炭ロイヤリティ率を導入

1月3日付の地元メディアによると、インドネシア政府は、石炭下流事業に対する石炭ロイヤリティの0％までの引き下げを正式に導入した。

2022年12月30日に施行された雇用創出法に関する代替政令（Perppu）「20222年第2号」がこれを規定している。

ゼロパーセントロイヤリティは、石炭採掘事業者にとって、石炭からより大きな付加価値を生み出すために下流事業を開発する、インセンティブとなることが期待されている。

いくつかの石炭採掘事業者は、石炭ガス化、石炭からのジメチルエーテル生産、石炭改質、石炭ブリケットやコークス製造などの石炭化学プロジェクトの計画を発表、または開発に着手している。

これらの事業のうち、Megah Energi Khatulistiwa社のコークス製造工場とThriveni社の改質工場は生産を開始している。

その他の下流事業の開発事例として、Bukit Asam 社がPertamina社およびAir Products & Chemicals社と共同で開発中の石炭ジメチルエーテル化プロジェクトについては、2025年に稼働が予定されている。

次に、Kaltim Prima Coal社とKaltim Nusantara Coalが開発中の石炭メタノール化プロジェクトについても、同様に、2025年に稼働が予定されている。

最後に、Arutmin Indonesia社が開発中の石炭メタノール化プロジェクトについては2026年、また、Kendilo Coal Indonesia社の同様のプロジェクトも2029年に稼働が予定されている。

一方、インドネシア石炭鉱業協会の事務局長は、「金融機関や投資家が石炭関連プロジェクトへの資金提供に後ろ向きの姿勢を強める中、石炭下流事業にとって必要な巨額の資金を確保することが今後の課題である」と地元メディアに対して述べた。

また、同氏は、「ゼロパーセントロイヤリティが適用されるのは、石炭ジメチルエーテルプロジェクトなど、政府によって承認された石炭下流事業にのみに限定される可能性が高い」と述べている。