米国: EIA短期エネルギー見通し: 2023年6月分(石炭)
掲載日:2023年6月23日
6月6日、米国エネルギー省エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration: EIA)が月例の短期エネルギー見通し(Short Term Energy Outlook: STEO)を発表した。6月公表のSTEOにおける米国の石炭に係る主な見通しの概要は以下の通りである。
米国の電力について、2023年はこれまでのところ、太陽光が米国における新規発電容量の主役となっており、今夏(6-8月)の太陽光発電量は2022年夏と比して、24%増加する見通しである(図1参照)。太陽光発電容量の増加及び天然ガス価格の低下により、今年の石炭発電量は減少する(前年比15%減)と予測している。

出所:U.S. EIA 「Short Term Energy Outlook June 2023」
図1 米国の電力セクター別発電容量(左)およびエネルギー源別発電量(右)
米国の石炭生産量は、2021年・2022年共に増加した後、2023年には6%減の約560百万ショートトン(MMst)(5月のSTEOでは577MMst)、2024年にはさらに14%減の480MMst(5月のSTEOでは491MMst)になると予想している。1か月前の見通しより、それぞれ3%、2%減少した。国内電力セクターの石炭消費量の減少によるものであるが、海外からの石炭需要の継続が、米国の石炭生産・輸出を支える見通しとなっている。
米国における2023年のエネルギー起源のCO2総排出量は、石炭火力からの排出量減少(2022年比で18%減)を主たる要因に、3%減少すると予測している。(図2参照)

出所:U.S. EIA 「Short Term Energy Outlook June 2023」
図2 米国のエネルギー源別CO2年間排出量(左)およびCO2排出源別排出量変化(右)
米国の電力について、2023年はこれまでのところ、太陽光が米国における新規発電容量の主役となっており、今夏(6-8月)の太陽光発電量は2022年夏と比して、24%増加する見通しである(図1参照)。太陽光発電容量の増加及び天然ガス価格の低下により、今年の石炭発電量は減少する(前年比15%減)と予測している。

出所:U.S. EIA 「Short Term Energy Outlook June 2023」
図1 米国の電力セクター別発電容量(左)およびエネルギー源別発電量(右)
米国の石炭生産量は、2021年・2022年共に増加した後、2023年には6%減の約560百万ショートトン(MMst)(5月のSTEOでは577MMst)、2024年にはさらに14%減の480MMst(5月のSTEOでは491MMst)になると予想している。1か月前の見通しより、それぞれ3%、2%減少した。国内電力セクターの石炭消費量の減少によるものであるが、海外からの石炭需要の継続が、米国の石炭生産・輸出を支える見通しとなっている。
米国における2023年のエネルギー起源のCO2総排出量は、石炭火力からの排出量減少(2022年比で18%減)を主たる要因に、3%減少すると予測している。(図2参照)

出所:U.S. EIA 「Short Term Energy Outlook June 2023」
図2 米国のエネルギー源別CO2年間排出量(左)およびCO2排出源別排出量変化(右)
(ワシントン事務所 三田部 真理)
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