インドネシア： 石炭採掘事業者、石炭補償基金管理機関パートナー（MIP)を通じて石炭補償金を徴収する新しいスキームに懸念

11月22日付けの地元メディアによると、石炭採掘事業者らは、石炭補償基金管理機関パートナー（Management Agency Partners ：MIP)を通じて、石炭採掘事業者から支払われる輸出手数料やVAT等の石炭補償金を徴収する新しいスキームによって、キャッシュフロー管理上の負担が増えることを懸念している。

エネルギー鉱物資源省のArifin大臣の説明によると、石炭補償基金（DKB）として石炭採掘事業者から輸出手数料を徴収する。そして、集められた資金は国内の発電所や肥料・セメント産業へ輸出価格よりも低い価格で石炭を販売するための補助金として事業者に分配する際、VATが課される。

インドネシア石炭鉱業協会のHendra事務局長は「ロイヤリティの支払いや徴収は出荷前に行われる」と22日に地元経済誌に対して説明した。その一方で、輸出収益の少なくとも30%がDKB管理銀行（Bank Himbara（Mandiri、BNIおよびBRI））で3ヶ月間拘束されるという負担に直面している。「VATと追加のロイヤリティの賦課により、2022年に実施されたロイヤリティ料率の引き上げで利益率がますます圧迫されている採掘業者の負担が増えることは確実である」と同氏は付け加えた。

同省によると、鉱業事業許可（IUP）、特別鉱業事業許可（IUPK）、石炭鉱業事業契約（PKP2B）を保有する全ての石炭採掘事業者によって補償金がDKB管理銀行に対して支払われる。同管理銀行が、事業者のVAT負担、運営コストおよび手数料などを差し引いた後、IUP/IUPK/PKP2B 事業者らに分配する。