インドネシア:石炭採掘大手 BUMIの新・再生可能エネルギーの使用割合が同社の総電力消費量の69%を記録

掲載日:2024年2月9日

2月1日付けの地元メディアによると、インドネシア石炭採掘大手のPT Bumi Resources 社(BUMI)では、新・再生可能エネルギー(NRE:New and Renewable Energy)の使用割合が同社の総電力消費量の69%を記録した。同社取締役であるDileep氏によると、「同社は、業務部門における車輌の電化、バイオディーゼルの使用の奨励、廃棄場や遠隔地にある鉱山における風力、太陽光、バイオマスエネルギーの利用など、様々な取り組みを通して、新・再生可能エネルギーの利用を実行している」と、1月31日に地元メディアに対して語った。また、「BUMIは、2050年から2060年までにネット・ゼロを達成し、2030年までに脱炭素戦略の実行を促進したいと考えている」と付け加えた。同氏によれば、エネルギー転換を支援するための取り組みは、依然としてさまざまな関係者の懸案事項となっており、その実施には分野横断的な協力が必要だという。化石エネルギーの使用を完全に捨て去ることができないことを考えると、NREを採掘と生産プロセスで利用することは、インドネシアの多くの石炭採掘事業者が取り組める具体的な手段である。

一方、エネルギー・鉱物資源省の鉱物・石炭ガバナンス促進担当特別スタッフであるIrwandy 氏によると、「2025年の同国のNREミックス目標を23~25%としているが、現在は途上段階にあり、達成されているのは13%程度に過ぎない」と説明した。「石炭産業は、長い間化石エネルギーに依存してきた。このエネルギーの使用を完全に放棄することはまだできないため、石炭採掘事業者は、すべての事業活動において化石エネルギーへの依存を減らす努力を続け、再生可能エネルギーへの切り替えの準備を進める必要がある」と付け加えた。

(石炭開発部 佐藤 譲)

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