コロンビア:石炭業界は、火力発電を終えることは停電につながると大統領に警告

掲載日:2024年3月1日

2月14日付現地メディアによると、エルニーニョ現象の影響下で国のエネルギーシステムを支えるものとして、火力発電所の重要性が話題となっているが、Gustavo Petro大統領が火力発電所の稼働に疑問を呈し、クリーンエネルギーへの転換を促進する発言をしたことも話題となっている。

全国石炭生産者連盟(Fenalcarbón)のCarlos Cante会長はメディアでの声明で、Gustavo Petro大統領の考えに言及し、発電システムを補完するために再生可能エネルギーの利用は、確かに必要であるが、一方で、火力発電所がコロンビアの発電を支えており、水力発電の補完としていかに重要な役割を果たしてきているかを強調した。

同氏は、現在まで火力発電所に代わる既知の電源が存在しないため、火力発電所を別のものと換えると発電の信頼性が失われると説明し、「火力発電所は根本的に必要なものだ」と述べた。また、「我々は現実的になり、今日下された決定によって将来コロンビアを停電に陥らせないようにする必要がある」と強調した。

問題の発言は、Gustavo Petro大統領がCesar県El Paso市にあるLa Loma太陽光発電所の開所式に参加した時になされた。

この開所式で大統領は、「コロンビアのすべての火力発電所を(クリーンエネルギーに)換えるべきだ」と発言した。

(リマ事務所 初谷 和則)

おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

レポート一覧

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社から無償配布されているAdobe Readerプラグインが必要です。

ページの先頭へ