南アフリカ：Transnet社、石炭列車を増強

5月2日付プレスによると、国営鉄道会社Transnet Freight Rail（Transnet）社は石炭列車本数を週あたり21本から28本に増強した。

本取り組みはTransnet再建計画の一部であり、2023年11月21日にリチャーズベイ港で開催した「トラック渋滞解決に係る利害関係者協力会議」にて地元市指導部やその他の利害関係者に対し約束したものである。

増強の主たる目的は、トラックの積載量を減らし、輸送を道路から鉄道に移行させる事にあった。そのためこれまでリチャーズベイ港に向かう途中で商品を陸送してきたTransneftの顧客全員を特定し、今回の試験列車サービスへの関心度を直接問い合わせた。

更に試験の目的は、Transnetとその顧客が、列車積載能力と貨物の鉄道に対する適合性を評価できるようにすることにあった。試験は、側線の能力や準備態勢、貨物の鉄道積載適合性、ネットワークの状態、列車の処理時間、列車の折り返し時間等の側面に焦点を当てている。

TFR北回廊担当常務執行役員代理のテオ・ジョンソン氏は「試験列車イニシアティブにより、2024年3月31日時点で106,000トンの貨物が道路から鉄道に移った。これは約3,100台分（帰路の空の移動区間分も含めれば6,200台分）のトラックを道路から撤去された事に相当する」と述べた。また「現在までに7社の顧客が試験に参加し、その大多数は以前貨物を100%陸送していた経験を持っている。残りの顧客をテストするプロセスは週ごとの利用可能な容量に応じて継続中である」という。

なお、試験列車イニシアティブは、容量割当のための継続的な仕組みがあるため、長期的な鉄道容量の確保を約束するものではない、という明確な但し書き付きで提案されている。

Transnet Port Terminals（TPT）によると、この列車の増強は、火災の被害で2年間停止していた石炭輸出ベルトコンベアが、リチャーズベイ港での全面稼働で回復して以降、最新の前向きな進展であるという。このコンベアは2023 年 12 月末に厳格な試験を経た後、再稼働しており、400 台以上のトラックを道路から排除しており、このベルトは、2021 年 10 月の火災で焼失した 3本のベルトのうちの 1本であり全長2.2km、年間 300 万トン以上の能力を誇る。残り2台についても修理に向け調達プロセスが進行している。