ウクライナ:国内石炭火力発電所喪失により、 石炭輸出の再開を検討

掲載日:2024年5月10日

5月3日、6日の報道によると、ウクライナは、国営石炭採掘企業の主要顧客であるPJSC Centerenergoの保有する火力発電所がロシア軍の破壊と占拠により完全閉鎖されたことを受け、石炭輸出の再開を許可したという。

ウクライナのハルシェンコエネルギー大臣は、5月2日、英国キャメロン外相との会談後、キエフで記者団に対し「我々は輸出の問題を検討しており、これを解決できると信じている。現在、本当に問題を抱えている。石炭生産量は増加しており、(炭鉱操業を支援する)財政メカニズムを探る必要があり、その中に石炭輸出の選択肢となるかもしれない」と語った。大臣は、石炭を備蓄する事は可能だが、ウクライナがいつ、どのくらいの量の石炭を必要とするかを予測するのは困難であると述べた。

3月22日、ロシア軍はハリコフ地方のズミエフスカ(Zmiivska)火力発電所をミサイルで破壊、4月11日にはキエフ地方のトリピルスカ(Trypilska)火力発電所を破壊した。これら2つの火力発電所の復旧見通しは、あらゆる可能な選択肢が検討されていると述べたが、安全保障上の理由から詳細は明らかにしなかった。

Centerenergoの保有する火力発電所の残り1基のヴフレヒルスカ(Vuhlehirska)火力発電所は、2022 年7月25日からロシア軍に占領されており、これにより国営炭鉱の主要顧客でポーランド石炭の輸入業者のCentrenergo社は、発電設備を100% を失っている。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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