インド:インド鉄鋼大手RINL、石炭供給危機に直面
掲載日:2024年5月10日
4月19日、22日、24日地元報道によると、インド大手鉄鋼企業Rashtriya Ispat Nigam Limited(RINL)が有するアーンドラプラデーシュ州のVisakhapatnam(VSP)製鉄所が深刻な石炭危機に直面しており、重大な課題に直面しているという。
RINL は年産527万トンの粗鋼生産能力を有しているが、VSP製鉄所は主に豪州からの原料炭輸入に依存しており、それらはGangavaram港に届けられている。Adani社が保有するGangavaram港では4月12日から港湾労働者によるストライキが発生し、全ての貨物運航が停止した。Gangavaram港には約22万~22.5万トンのRINL社の原料炭が保管されているが、搬出ができなくなった。
RINL社は石炭を確保するため、ストで入港できず滞船していた約15万トン(鉄鋼メーカーに必要な15~20日分)の原料炭を積載する船舶2隻をVisag港へ回航させ、またオリッサ州の代替港のParadip港から石炭5万トンの商品融資を求め、石炭15万トンの緊急調達のため世界入札を開始した。
業界関係者によれば、石炭供給不足のため、製鉄所は3基の炉のうち1基しか稼働できず操業は80%減少、コークス炉の閉鎖が長期化すると操業再開には何か月も要するという。
RINL は年産527万トンの粗鋼生産能力を有しているが、VSP製鉄所は主に豪州からの原料炭輸入に依存しており、それらはGangavaram港に届けられている。Adani社が保有するGangavaram港では4月12日から港湾労働者によるストライキが発生し、全ての貨物運航が停止した。Gangavaram港には約22万~22.5万トンのRINL社の原料炭が保管されているが、搬出ができなくなった。
RINL社は石炭を確保するため、ストで入港できず滞船していた約15万トン(鉄鋼メーカーに必要な15~20日分)の原料炭を積載する船舶2隻をVisag港へ回航させ、またオリッサ州の代替港のParadip港から石炭5万トンの商品融資を求め、石炭15万トンの緊急調達のため世界入札を開始した。
業界関係者によれば、石炭供給不足のため、製鉄所は3基の炉のうち1基しか稼働できず操業は80%減少、コークス炉の閉鎖が長期化すると操業再開には何か月も要するという。
(石炭開発部 宮崎 渉)
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