南アフリカ:Goldway、MC Mining株式完全取得に向けた強制買収開始

掲載日:2024年5月31日

5月23日付現地報道によると、香港Goldway Capital Investment(以下Goldway)は、南アフリカのジュニア炭鉱企業MC Mining(旧名:Coal of Africa)の現在支配していない残りの株式の強制買収を開始したという。

MC Miningは南アUitkomst一般炭炭鉱、Makhado原料炭プロジェクト、Vele一般炭炭鉱等を保有、Makhadoプロジェクト推進に向け財務強化を図ってきた。ロンドン証券取引所AIM、豪州証券取引所(ASX)、ヨハネスブルク証券取引所(JSE)の各証券取引所に上場している。

GoldwayはMC Mining社の筆頭株主である南アSenosi Group InvestmentやDendocept Proprietary等の株主で構成されるコンソーシアムであり、2023年11月に当時の経営陣に対する買収提案をして以降、MC Mining完全子会社化を目指し、現金による市場外取引提案を通じ株式買取りを進めてきた。

買収提案が提示された当初、MC Capitalは買収提案を検討するための独立委員会(IBC)を立ち上げ、買収提案に応じないよう少数株主に求めた。また2024年3月にはモザンビーク・モアティーゼ炭鉱を有する印Jindalグループ子会社Vulcan Resources によるMC Mining買収提案(翌日撤回)があったが、その後もGoldwayは株式買取を進め4月30日には発行済株式の93.05%を取得するに至り、MC Capital側が折れた格好となった。

5月23日、GoldwayはMC Miningの「残りの普通株」の買取りの意向を発表した。一方、5月20日、MC MiningはAIM企業規則に従い、6月19日付でAIM市場における普通株式取引承認の取消の中止を通知した。

Goldwayからの正式な発表はないが、MC Miningの普通株式をASXとJSEから上場廃止する意向がある事を公表している。一方で「AIMの取消しが有効になった後も、普通株は引き続きASX、JSEに上場、取引されると予想される」とMC Miningは説明した。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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