ポーランド:EU裁判所、Turow炭鉱操業停止に係るポーランドへの制裁金支払いを命じる判決

掲載日:2024年6月7日

5月30日付地元記事によると、EU司法裁判所(CJEU)は、Turow炭鉱操業停止命令に従わなかった事について、欧州委員会がポーランドに対して6,850万ユーロの制裁金を課した決定を支持する旨のプレス発表を行った。
 
Turow露天掘り褐炭炭鉱はドイツ、チェコ、ポーランドの国境地域にあり、2021年、チェコの地下水位を危険にさらしているという懸念から、EU委員会はTurow炭鉱閉鎖を命じた。しかしポーランド政府がこれに従わず、EU執行部は1日当たり50万ユーロの罰金を課し、その総額である6,850万ユーロをポーランド向けのEU基金から差し引いた(2021年5月27日付:EU裁判所、チェコ国境付近の褐炭炭鉱の操業停止を命じるhttps://coal.jogmec.go.jp/info/docs/210527_1-1.html参照)。
 
その後、2022年2月、ポーランドとチェコは紛争解決に向けた合意を交わしたが(2022年2月17日付:チェコとTurow炭鉱の紛争を終わらせるための協定に合意https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/220217_9.html参照)、ポーランドはEU裁判所の操業停止命令無効を求め、6,850万ユーロに上る罰金を遡及的に取り消そうとした。しかし、今回、EU裁判所は「訴訟を登録簿から削除しても、ポーランドは支払額を清算する義務から解放されるわけではない」と強調した。
 
チェコ側が訴訟を取り下げたにもかかわらず、EU裁判所は、これ以前に課せられた罰金は抑止効果を維持するために無効にすることはできないと判断した。
 
ポーランドは当該判決に対し控訴する可能性があるが、2023年12月に「法と正義(PiS)」政権に代わり誕生したEU寄りのトゥスク連立政権に判断が委ねられることになる。

(石炭開発部 宮崎 渉)

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