中国:中国、 第15次「五ヵ年計画」期間中(2026年~2030年)に、新彊の石炭生産量は陝西を超えるかもしれない

掲載日:2024年8月30日

2019年より、新彊の石炭潜在力が際立ってきている。生産能力は5年間で二桁の成長を維持し、2018年の1億9,000万トンから2023年の4億1,300万トンへ増加した。

この伸び率は持続している。2024年上半期、新彊の一定規模以上工業の原炭生産量は2億4,000万トン、前年同期比13.4%増加した。新彊自治区政府の計画によると、2025年に新彊地区の生産能力は4億6,000万トン/年以上、生産量は4億トン/年以上になる見込み。

山西、内モンゴル、陝西、新彊は中国の石炭の4大生産地である。このうち、新彊の石炭資源量が全国1位、予測埋蔵量は2兆1,900億トン、全国の石炭資源の予測埋蔵量の40.6%を占めた。

ここ数年来、中部東部の省、西南の省の石炭生産量が続々とピークに達し、さらには減少している背景の下で、加速している新疆の石炭生産能力は中国のエネルギー安全確保の責任を担っているほかに、石炭化学などの関連産業の重心移転をも牽引し、中国のエネルギー構成の配置を変えている。

新疆の関連部門の関係者によると、第15次「五ヵ年計画」期間中(2026年~2030年)、新疆の石炭生産量は陝西省を上回る(2023年陝西省の石炭生産量は7億6,000万トン)見込みであるが、実現できるかどうかは川下市場の需要と石炭の新規承認の生産能力の状況によるものである。

同関係者によると、今後10年間、新疆の石炭生産能力は増加を維持し、露天炭鉱の稼働年数はいずれも30年~50年前後で、短期的に資源枯渇する可能性はないと予想している。同関係者によると、新疆の石炭生産能力は10億トンに達する見込み。

(北京事務所 鄭 佳琪)

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