インド：インド政府、石炭増産のためCoal Indiaの主要石炭プロジェクトに大手民間企業を参加

8月14日付の地元メディアによると、石炭省は国営石炭会社Coal India（CIL）の主要石炭プロジェクトにMDO（Mining Developers cum Operators）と呼ばれる大手民間鉱山会社を参加させることで、石炭採掘を変革する画期的な戦略を開始した。このイニシアチブは、石炭生産を大幅に増加させ、輸入石炭への依存を減らし、インドの採掘セクターに最先端技術を取り入れることを目的としている。

MDO参画の主たる目的は、操業の最適化、生産性向上により採掘コストを最小限に抑え、石炭産出量を大幅に増加させることにある。MDOは、承認済採掘計画に沿って、掘削・採掘からCILへの石炭の引き渡しまで、石炭採掘プロセス全体を担う。高度な専門的技術を有することで知られるMDOと協力することで、CILは採掘方法を近代化し、操業効率を高めようとしている。

当初、CILはMDO対象プロジェクトに総生産量約1億6,800万トン規模の15の炭鉱プロジェクトを選定した。その後、現在28プロジェクト（18の露天掘り炭鉱と10の坑内掘り炭鉱）まで拡大し、総生産能力は約2億5,700万トンとなる。これらMDOの参加は石炭生産に大きく貢献し、生産量の増加と優れた操業の両方を確保することが期待されている。

MDOは、生産強化だけでなく、土地収用、環境手続きといった重要な要素も管理することになっており、環境規制の厳格な遵守に向け州及び中央公害管理委員会との調整も行う。各MDOの契約期間は、25年または鉱山の耐用年数のいずれか短いほうに設定されており、長期的な安定性と採掘事業の継続的な向上を確保するようになっている。

石炭省がMDOと連携するイニシアチブは、インドの石炭採掘部門の近代化に向けた極めて重要な一歩である。MDOの専門知識を活用することで、CILは石炭生産を向上させ、操業効率を改善し、石炭輸入への依存を減らすことで、インドのエネルギー安全保障を強化し、経済成長を促進することを目指している。